やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
「莉緒が怖いものなんてないように、抱きしめる。怖さも不安も心配も、まるごと俺が引き受ける。絶対に俺が幸せにする。いや、幸せにしたいんだ。俺が。莉緒を。守りたい。」
和哉が真剣な顔になる。

莉緒のぐちゃぐちゃの頬を両手で優しく包み込み、まっすぐに莉緒の目を見て和哉は言う。

「市橋莉緒さん。」
「・・・」
莉緒も涙でゆがむ視界の中で、和哉の瞳を探すように見つめる。

「大切にする。後悔はさせない。」
「・・・」
「愛してる。」
「・・・」
「だからもう一度俺と、恋しませんか?」
その言葉に莉緒は大きく頷いた。

頷いた莉緒の瞳から大粒の涙があふれる。
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