やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
莉緒を起こさないように、和哉はそっと車から降りて助手席のドアを開ける。

そっと・・・そっと・・・


莉緒のシートベルトを外し、莉緒の膝にかけているジャケットをもう一度莉緒の足に巻くと、莉緒の体を抱き上げた。

莉緒は少し「ん・・・」と声をあげたもののよほど疲れているようで目を開けない。

和哉は莉緒をお姫様抱っこしたまま、自分のマンションの部屋へと向かった。

静かに静かに、莉緒が起きないように細心の注意をしながら部屋に入ると、リビングのソファに莉緒を寝かせる。そして、莉緒の靴を脱がせ、寝室から持ってきた毛布を掛ける。

それでも目を開けない莉緒に、和哉はソファの横に膝をついて座り、そっと髪をかき上げた。
おでこにキスをひとつ。

じっと莉緒の寝顔を見つめる。
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