やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
和哉はすっと莉緒の膝の裏に手を入れて、莉緒をお姫様抱っこした。
「え・・」
さすがに恥ずかしい莉緒。
「支えていただければ歩けます。」
「だめ」
「おろしてください」
「だめ」
少し暴れる莉緒にも和哉は動じずにすたすたと車に向かい歩く。
「俺、今かんなりお前を甘やかしたい気持ちだから。」
「え?」
「今日、久しぶりに市橋と仕事ができて、市橋のまっすぐな、猪突猛進な姿見て、頑張りたいって気持ちになれたんだ。」
「・・・」
「なんか。愛おしくてたまらない。」
「恥ずかしいこと言いますね」
照れながらも観念した莉緒は和哉の首に手をまわした。
「恥ずかしくない。本心だ。なんなら市橋をぎゅーって抱きしめて、つぶしたいくらいだ」
「よくわかりません」
「ははっ」
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