やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
そっけない返事に和哉が手をつないだまま莉緒の方に体をとんっとあててきた。
「なんですか?」
「なんだよー。言え。」
「いやです」
「言えよ。」
もう一度和哉が莉緒の体に、自分の体を当てる。
「もうっ。やめてください」
「やだ。」
もう一度。

もう一度。

「もうっ!」
莉緒が怒って足を止めて和哉を見ると、和哉は繋いでいた手を自分の方にグイっと引き寄せた。

二人の距離がゼロになる。

莉緒は簡単に和哉に抱きしめられていた。
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