やっぱりあなたと　～クールな上司は強がりな部下を溺愛する～
その中に莉緒は、自分が確認をしていない書類を見つけた。

パソコンの画面を見つめたまま固まる莉緒の隣にいつの間にか和哉が立っていた。
莉緒の横からそのパソコンに表示してある書類を見る和哉はすぐに莉緒が見つけたミスに気付いた。
「塗料だな。」
「・・・はい。申し訳ありません」
「市橋は確認したのか？」
「・・・いえ。私の確認が抜けました。申し訳ありません。」
莉緒は和哉に頭を下げる。
「どうして確認が抜けた？」
和哉の言葉に莉緒は言葉に詰まる。
そんな莉緒をまっすぐな目で見る和哉。
「申し訳ありません。自分の仕事に追われて・・・」
「嘘だな」
和哉は莉緒の目を見て視線を外さない。

古屋はその書類を莉緒に報告する前にプリントアウトして直接わたしてしまっていた。
莉緒はとっさに古屋をかばおうと自分の確認ミスだと和哉に伝えた。
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