やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
「今すぐに返事が欲しいとは言わない。この部屋なら二人で住むには十分だろ。いつだって俺はお前を呼びたいと思ってる。だから、莉緒の返事待ってる。」
和哉の想いを感じる口調に莉緒は何も返事ができなかった。

「今はこうしてくっついていられればいいんだ。だから、ゆっくり答え出してほしい。」
返事に悩む莉緒に和哉はそう言って微笑んだ。

「とりあえず、病人にする話じゃないよな。早く治して、元気になれ。」
莉緒は和哉の胸の中で頷いた。

和哉の看病のおかげで熱はすぐに下がった。
キャパオーバーする量の仕事をして疲れがたまっていたのだと莉緒は思っていた。

「いいか、なんかあったらすぐ連絡すること。明日は念のため休んだっていい。今日はゆっくり休めよ?」
莉緒を家に送った和哉は途中で買った莉緒の好きそうなものやイオン飲料の袋を莉緒に渡した。
「ありがとうございます。」
莉緒はぎっしりと中身の詰まったものを抱きしめるように持った。
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