やっぱりあなたと ～クールな上司は強がりな部下を溺愛する～

夕方になり少し涼しくなってから散歩へ出た二人。
和哉が莉緒の手を当たり前のように握って歩く。

「夕方は涼しいな」
「風もあるからね」
「気持ちいいな」
「うん」
二人はよく散歩をする。

家にいるときも話をたくさんする二人。
でも、こうしてのんびりと歩いているときも会話が盛り上がる。

穏やかな時間の流れの中で、心の充電になっているように莉緒は思っていた。

「今夜は映画でも観るか」
「うん」
「ホラー映画」
「いや」
「いいじゃん」
「だめ」
いつも和哉はホラー映画やサスペンス映画を観ようとして莉緒に止められる。