やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
「莉緒?大丈夫か?」
和哉は莉緒がみたくないと言っていたホラー映画をみせたことに罪悪感を感じながらいつまでも個室から出ない莉緒を心配してトイレの前に立っていた。

『ガチャ』
そっと個室の扉が開いた瞬間、「ごめん!悪かった!」と莉緒に謝る。
莉緒の反応が怖くて頭を下げたままの和哉。

ちらりと頭を下げたまま目を開けると、莉緒が自分の目の前で立ったままでいるのが目にはいった。

その顔を見るのが怖い。

どれだけ怒っているのだろうか・・・。
こわごわ和哉が顔をあげると・・・

「えー。本当にごめん。ごめんな。ごめんごめんごめん。」
莉緒がぽろぽろと泣いているのが目に入り、和哉は本気で焦りながら謝った。
涙を流す莉緒の体を抱き寄せて、頭を撫でる。
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