やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
「ありがとう」
「いいえ。」
「どうしたの?」
寝室から和哉がひとりリビングに来ることは珍しい。
「なんか眠れなくなって。」
「どうして?具合でも悪いの?」
心配になり莉緒が和哉の顔を覗き込む。

「いや。」
珍しく、言葉を続けない和哉。
莉緒は和哉の顔を見つめる。

話してほしい。

そんな莉緒のメッセージを受け取った和哉はふっと笑って話始めた。

「俺の父親は俺が小学生の時に自殺したって話、しただろ?」
「うん」
「その前もずっと仕事が忙しくて、俺は父親との記憶、あんまりないんだ。」
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