やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
「慰謝料はいりません。責任をもって真を育てます。・・・出ていきます・・・。」

高辻は妻の言葉にしばらく返事が返せないまま黙っていた。

そして答えが出せないまま、「もう一度改めて話をさせてほしい」とだけ言って立ち上がった。

部屋から出る前に頭を下げたままの妻に高辻は声をかける。


「今日は疲れただろう。今夜はゆっくり休もう。ちゃんと話をするまでは、今まで通りにしてほしい。真のためにも・・・」
「・・・いいの?」
「あぁ。これ以上真を傷つけたくない。」

「・・・ありがとう・・・」

高辻は部屋を出ると扉の前で大きくため息をついた。

もう一度真の顔を見に寝室へ行く。
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