やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
「午後は新店舗、回るか。」
「はい」
シャワーを浴びて、いつも通りに出勤をした莉緒。先に和哉は出勤していて、一日の莉緒の仕事を決めていた。
午前は前日のトラブルで発生した新しい書類の山を和哉と一緒に片付け、午後は担当エリアのマーケティング。
現場が入っていない分、体力的にも余裕のある仕事の内容だった。

少し疲れている和哉の顔に、莉緒は自分のことよりも和哉のことのほうが気になった。
「部長、お疲れかと思って。」
莉緒は朝、出勤する前に栄養ドリンクをコンビニで買って飲んでいた。その時に和哉の顔が浮かび、ついもう一本栄養ドリンクを買っていたのだ。
午後になり、古屋は別の仕事があり、莉緒は和哉と二人でマーケティングすることになり、運転席に座った和哉に朝買った栄養ドリンクを渡した。
「サンキュ」
和哉はその場ですぐに飲む。
「このままサボるか」
そう言って飲み干した栄養ドリンクのボトルを見つめる和哉に莉緒は「いいですよ」と返事をした。意外な返事に和哉が莉緒を見る。
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