やっぱりあなたと ～クールな上司は強がりな部下を溺愛する～

ぼーっと行きかう人を見ていた莉緒はふと時計に視線を向けた。
「えっ！！」
莉緒の声に店内にいたサラリーマンが少し視線を向けた。

ぼーっとしすぎてちょうどいい時間の電車ギリギリな時間だ。

「やばいっ！」
莉緒はのみかけていたコーヒーとバックを手にして走り出した。優雅な朝の締めがこれなのー！？信じられない！

体力には日ごろの外回りで自信のある莉緒。莉緒のいたカフェからは駅も近い。
莉緒は思い切り走った。間に合う。きっと間に合う！そう自分に言い聞かせながら。

その電車待ってーっ！！
ダッシュで階段を駆け下りてホームにとまる電車めがけて飛び込もうとする。

あと少し！ぎりぎりか！？
間に合わないかも！どうしよう？あきらめる！？どうしたらいいのー！
階段を駆け下りてかなり勢いのついている足を止めるか悩んでいると電車のドア前にたどり着いた。