やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
莉緒の乗り込もうとしている電車はかなり満員の状態だ。
次の電車でもギリギリ間にあう。

莉緒は自分の足に急ブレーキをかけて止めようとした。
なのに・・・

ぐいっ!!

電車の中から不意に伸びて来た手に引き寄せられて莉緒の体は電車の中にいつの間にか乗り込んでいた。

しかも乗り込んだのは手すり近くの少し隙間になっている絶好のスペース。
知り合い?誰が手を引いてくれた?莉緒があたりを見渡してもそれらしき人物は見当たらなかった。
莉緒は探し出せない相手に向かい小さくお辞儀をしてから、窓の外の景色に視線を移した。

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