やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
「市橋さん」
「おはよう」
莉緒が会社に着くと真っ先に隣の机の後輩、古屋優紀が声をかけて来た。
「おはようございます」
まだスーツが似合わない童顔の後輩は入社2年目になったばかりだった。
「聞きました?新しくうちの部署に入る人の話。」
「うん。前任の主任から聞いてる。部長がほかの課に異動になって、部長職の人が新しく入るんでしょ?」
「そうなんすけど。あっ改めて昇格おめでとうございます。」
古屋は一度動きを止めて姿勢を正し頭を下げる。
「ありがと」
莉緒はそっけなく返事をしながら自分の机にカバンを置いた。
「んで、続きなんすけど」
「敬語。」
「はい・・・すみません」
莉緒が一年かけて敬語を教え込んだ後輩の古屋は元野球の国体選手で、かなりの体育会系だった。言葉遣いから所作まで一つ一つ教え込んだのは莉緒だ。
いつの間にか古屋は莉緒のことをまるで姉のように慕って、同じ部署の同僚からは莉緒の金魚の糞とまであだ名をつけられるほどだった。
「おはよう」
莉緒が会社に着くと真っ先に隣の机の後輩、古屋優紀が声をかけて来た。
「おはようございます」
まだスーツが似合わない童顔の後輩は入社2年目になったばかりだった。
「聞きました?新しくうちの部署に入る人の話。」
「うん。前任の主任から聞いてる。部長がほかの課に異動になって、部長職の人が新しく入るんでしょ?」
「そうなんすけど。あっ改めて昇格おめでとうございます。」
古屋は一度動きを止めて姿勢を正し頭を下げる。
「ありがと」
莉緒はそっけなく返事をしながら自分の机にカバンを置いた。
「んで、続きなんすけど」
「敬語。」
「はい・・・すみません」
莉緒が一年かけて敬語を教え込んだ後輩の古屋は元野球の国体選手で、かなりの体育会系だった。言葉遣いから所作まで一つ一つ教え込んだのは莉緒だ。
いつの間にか古屋は莉緒のことをまるで姉のように慕って、同じ部署の同僚からは莉緒の金魚の糞とまであだ名をつけられるほどだった。