やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
その扉を開けることも久しぶりだ。
そして、扉を開けると、そこには懐かしい後ろ姿。

大きな背中。

その背中に追いつきたくて、横に並びたくて必死だった日々を思い出す。


莉緒はギュッとウインドブレーカーを握ったまま深呼吸をした。
ウエイターの動きに、高辻が振り返る。

そこに立っている莉緒を見つけると少し困ったように微笑んだ。

「来てくれないかと思った。」
「・・・」
「来てくれてありがとう」
「・・・」
莉緒は高辻の隣に座った。
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