僕らだけのsweetie
「目ぇ覚めたん?やった〜!これで好きなだけ女の子堪能できる〜!!」

そう言い部屋に入って来たのは、柘榴色の髪をした悪魔だった。その悪魔はオーブリーに素早く抱きつき、「ええ匂いする〜」と髪の匂いを嗅ぎ始めた。

「は、放せ!この悪魔!!」

オーブリーは抵抗するものの、男性に抱きしめられておまけに拘束されているため、逃れることができない。

「悪魔やなくて、サイラス。悪魔にも名前があるん。俺のことはサイラスって呼んで」

サイラスがそう言い、ますます抱きしめる力を強める。名前を呼ぶまで離さないと行動が物語っていた。苦しくなってきたため、オーブリーは慌てて言う。

「サイ、ラス……サイラス……」

「わあ!呼んでくれた!!ところで君の名前は何て言うん?」

サイラスは嬉しそうに笑う。オーブリーが名前を教えると、「ええ名前やな〜」とまた抱きついてきた。

「ここはどこ?私は一体どういう状況なの?」

「ここはな、俺らの住んでる家!ほんでここがオーブリーの部屋。オーブリーはここで俺らと暮らすん」
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