僕らだけのsweetie
「……来なさいよ。飽きるまで相手をしてあげる!!」

オーブリーは悪魔たちを挑発し、笑う。夜の時より悪魔たちは力が弱まっている。体力が尽きるのを待てばオーブリーの勝ちだ。

オーブリーを捕らえようと手を伸ばす悪魔たちに、オーブリーは銃を発砲したり殴りかかったりする。しかし、金髪の悪魔の時に戦い方の癖を見抜かれたのか、攻撃全てをかわされてしまう。

「なあなあ、諦めて俺らのもんになってよ〜」

柘榴色の髪の悪魔がオーブリーを抱きしめようとする。オーブリーのその手を振り払い、睨みつけた。

「黙れ!誰が悪魔のものになるか!」

しかし、「なるんだよ。もう勝負はついた」と黒髪の悪魔が言う。ダークブラウンの悪魔も笑みを浮かべていた。

「は?どういうーーー」

言いかけたオーブリーの体がふわりと宙に浮く。そして、木に体が押し付けられた。

「俺らが魔術が使えること、忘れてませんでした?」

金髪の悪魔がニコニコ笑いながら訊ねる。そして、オーブリーは思い出した。悪魔は魔術を使わず温存することで、朝でも夜と同じ力を発揮できることがあると。
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