今宵、君を独り占め〜ヤンデレ彼氏〜
コレガ僕ノ愛ノカタチ
遅い……。僕は時計を先ほどから何度も見つめてはため息をつく。苛立ちが募ってどうにかなりそうだ。

同棲している彼女の美沙が帰ってこない。今日は友達と名古屋に行くと言っていた。八時までには帰るって言っていたのに、もう九時を過ぎている。

イライラする。今すぐ何かを破壊したくてたまらない。美沙の泣き叫ぶ顔が見たい。美沙が悪いんだ。こんなに遅くなるのに連絡の一つも入れないんだから。

「た、ただいま〜……」

ガチャリとドアが開き、美沙がオドオドしながらリビングに入ってくる。その態度に僕はますます苛立ち、椅子を蹴り飛ばした。美沙の肩が震える。ああその表情、たまんない……。

「何で連絡しないの?こんなに遅くなったのって、他の男と浮気でもしてた?」

僕は無表情のまま美沙に近づく。美沙は首を横に振った。

「ち、違う!!違うの!!電車が台風の影響で止まっちゃって、連絡したかったんだけどトンネルの中だったから……」

「そんな理由、どうだっていいんだよ!!」

僕は美沙を思い切り殴りつける。そして、倒れ込んだ美沙を蹴り上げた。

ゾクゾクと快感が押し寄せる。ああ、これだから暴力はやめられない。

君ハ、僕ノ玩具……。
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