今宵、君を独り占め〜ヤンデレ彼氏〜
彼女side



家に帰ると、彼氏である雅樹くんは不機嫌だった。私の体が震える。彼は、私が少しでもミスをしたりするとすぐに暴力を振るってくる。それが怖い。とても、怖い。

案の定、私は雅樹くんに殴られた。痛みに苦しんでいる中、すぐに次の痛みが走ってくる。雅樹くんに蹴り上げられたみたい。

それから数十分か数時間、私はまるでサンドバッグみたいに雅樹くんに殴られたり蹴られた。痛い。痛い。もう最後の方は、泣き叫ぶことも痛みを訴えることもできなくなっていた。

私の体には、雅樹くんから受けた暴力のせいでできたアザが身体中にいっぱいある。だから夏でも半袖を着れないし、海やプールなんて行けない。友達と温泉に行くこともできない。

殴られているうちに、気を失っていたみたい。意識を取り戻してやっと気付いた。私の目の前には、涙を流す雅樹くんの姿がある。

「美沙、さっきはごめん。僕のせいでこんなことになって、本当にごめん!」

「……いい、よ。私の方こそ、ごめんね……。愛、してる……」

暴力を振るった後の彼は優しくて、私はそれに溺れていく。
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