堕とされて、愛を孕む~極上御曹司の求愛の証を身ごもりました~

「すみません。お察しのとおり、私、妊娠しています。なので、少しシフトを減らしたいと思っているのですが……。今までのように働けないなら、むしろ辞めた方がいいでしょうか?」

 世良さんはおそらく、時間に融通がきく大学生だから私を雇ってくれている。なのにその私が思うようにシフトに入れなくなったら意味がないよね。

 私を切って、他の学生アルバイトを入れた方がお店的にはいいのかもしれない。

「別に辞める必要はない。上尾もいるんだ。無理しない範囲で働けばいい。神谷自身が辞めたいのなら話は別だが」
「いえ、辞めたいなんて全然!」

 私はしがないアルバイトだけど、この店の立派な一員だと勝手に思っている。だから、もしも世良さんに〝辞めろ〟と言われたら、仕方がないけど寂しいなと思っていたのだ。

「ならこの店にいろ。お前がいなくなったら困る」
「世良さん……ありがとうございます!」
「ただし条件がある。無理はしないこと。調子が悪くなったらすぐ俺か上尾に言うこと。あとは……」

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