堕とされて、愛を孕む~極上御曹司の求愛の証を身ごもりました~
「実際に住めば違和感もなくなるさ。ちなみに、どこか直してほしいところはあった?」
「いえ、まったく……。どちらかというと、私の方がこの家にふさわしい女性にならないとって思わされたというか」
「瑠璃はそのままでいいんだよ。ただずっと、俺のそばにいてくれれば」
「志門さん……」
彼は優しく私の頭を引き寄せ、触れるだけのキスをした。一度唇を離すと、熱を孕んだ薄茶色の瞳と目が合い、ドキン、と鼓動が跳ねる。
「……やっとキスできた」
彼はそう呟き、親指でそっと私の下唇をなぞった。それから手を頬に移動させ、少し余裕のない声で私に問いかける。
「もっとしていい?」
そういうことを聞かないでと、さっきも伝えたはずなのに……。
頬がかぁっと熱くなるのを感じ、ふいっと彼から目を逸らす。しかし、志門さんはクッと喉を鳴らして笑ったかと思うと、少し意地悪で、とびきり甘い声を私の耳に吹き込んだ。
「その瑠璃の恥じらう顔、俺の大好物だよ」
ぞく、と全身に痺れるような震えが走るの当時に、貪るようなキスで唇を塞がれた。