愛を贈りたいから〜これからもずっと〜
「この話をどこまで、ツカ本人が知っているかはわからない。ただ、いかに新聞記者とは言え、部外者である俺がここまで知ってる話を、本人が全く聞いてないとは思えない。」
「はい・・・。」
「球団内部でも、ツカの二刀流に反対している人は、小谷二軍ピッチングコーチ始め、何人かいる。実際、小谷さんは何度か、ツカをピッチャー専任にするように球団に掛け合ってるようだが、けんもほろろの対応らしい。今の野崎監督は、前任の前田さんに比べれば、遥かに大物で、それなりの発言力も当然持っているが、それでも就任時に、ツカの二刀流継続は決定事項と釘を刺されてるみたいだ。」
先輩のあまりの話の内容に、私も悠も、もはや言葉もない。
「ツカは二刀流を続けるしかない。少なくても、奴がEで野球選手を続けるには、それしかないんだ。もし、それを諦めた時、それは恐らく、奴がプロ野球選手では、いられなくなる時だ。」
「そんな・・・。」
「だから、奴は挑戦し続けるしかない。そして、その戦いに勝たない限り、ツカは真のプロ野球選手になることは出来ないんだ。」
悠が泣いている、あまりに過酷な現実に。
「わかりました、先輩、ありがとうございました。」
私は、静かに先輩に頭を下げた。心の中で、私は怒り狂っていた。聡志をバカにするのもいい加減にしなよ、そう怒鳴りたかった。しかし、そんな言葉を今、ここで発しても何の意味もない。
「今日、この話を君にすべきか、相当迷った。話して何になる?そう思ったのも事実だ。だが、やっぱり岩武には、話すべきだと思った。塚原は今、こんな状況で、こんな思いで野球に必死に向き合っている。そのことを知って欲しかったんだ。」
「はい。」
「岩武、塚原を支えてやってくれ。君しか出来ない、君にしか頼めないことなんだ。今は遠く離れていても、アイツに真の勇気と力を与えられるのは、君だけなんだ。」
「先輩・・・。」
「アイツは、塚原は俺達野球を諦めた者にとっては、希望の光だ。俺も沖田も神も、アイツに自分達の見果てぬ夢を託したんだ。アイツが負けることは、俺達が負けること。そんな塚原を俺達は見たくない。アイツには力がある。客寄せパンダだけで入れる程、プロ野球は甘くない。だから塚原を信じて支えてやって欲しい。頼む。」
「私からもお願い、由夏!」
そう言って、2人して頭を下げて来る先輩と悠が、なんか嬉しくて、羨ましかった。
「はい、わかりました。だから2人も力を貸して下さい。聡志を一緒に応援しましょう。」
「ああ。」
「うん。」
私の言葉に、2人は力強い頷いてくれた。
「はい・・・。」
「球団内部でも、ツカの二刀流に反対している人は、小谷二軍ピッチングコーチ始め、何人かいる。実際、小谷さんは何度か、ツカをピッチャー専任にするように球団に掛け合ってるようだが、けんもほろろの対応らしい。今の野崎監督は、前任の前田さんに比べれば、遥かに大物で、それなりの発言力も当然持っているが、それでも就任時に、ツカの二刀流継続は決定事項と釘を刺されてるみたいだ。」
先輩のあまりの話の内容に、私も悠も、もはや言葉もない。
「ツカは二刀流を続けるしかない。少なくても、奴がEで野球選手を続けるには、それしかないんだ。もし、それを諦めた時、それは恐らく、奴がプロ野球選手では、いられなくなる時だ。」
「そんな・・・。」
「だから、奴は挑戦し続けるしかない。そして、その戦いに勝たない限り、ツカは真のプロ野球選手になることは出来ないんだ。」
悠が泣いている、あまりに過酷な現実に。
「わかりました、先輩、ありがとうございました。」
私は、静かに先輩に頭を下げた。心の中で、私は怒り狂っていた。聡志をバカにするのもいい加減にしなよ、そう怒鳴りたかった。しかし、そんな言葉を今、ここで発しても何の意味もない。
「今日、この話を君にすべきか、相当迷った。話して何になる?そう思ったのも事実だ。だが、やっぱり岩武には、話すべきだと思った。塚原は今、こんな状況で、こんな思いで野球に必死に向き合っている。そのことを知って欲しかったんだ。」
「はい。」
「岩武、塚原を支えてやってくれ。君しか出来ない、君にしか頼めないことなんだ。今は遠く離れていても、アイツに真の勇気と力を与えられるのは、君だけなんだ。」
「先輩・・・。」
「アイツは、塚原は俺達野球を諦めた者にとっては、希望の光だ。俺も沖田も神も、アイツに自分達の見果てぬ夢を託したんだ。アイツが負けることは、俺達が負けること。そんな塚原を俺達は見たくない。アイツには力がある。客寄せパンダだけで入れる程、プロ野球は甘くない。だから塚原を信じて支えてやって欲しい。頼む。」
「私からもお願い、由夏!」
そう言って、2人して頭を下げて来る先輩と悠が、なんか嬉しくて、羨ましかった。
「はい、わかりました。だから2人も力を貸して下さい。聡志を一緒に応援しましょう。」
「ああ。」
「うん。」
私の言葉に、2人は力強い頷いてくれた。