愛を贈りたいから〜これからもずっと〜
⑥
「行ってきます!」
私は元気よく、家を出た・・・って言うと、なんとなく聞こえはいいけど、要は寝坊しちゃって、慌てて飛び出したっていうこと。
満員電車に揺られること、1時間余り。私が必死になって、オフィスに駆け込むと
「おはよう。」
と声を掛かる。同期の進藤美優だ。
「まだみなさん、来てない?」
肩で息をしながら聞くと
「平賀さん以外は。」
「えっ、今日も負け・・・?」
私がガックリと肩を落とすと
「勝てるわけないよ、どうも昨日泊まりだったみたいだし。」
「そうなんだ。」
美優の答えに、私が頷いてると、またバタバタと足音がして来たと思うと、ドアがバタンと開く。
「おはよう!」
「遅い!」
飛び込んで来た男子に、美優の一喝が。
「ゴメン。でも、どうせ岩武も俺のちょっと前だろ?来たの」
「なに、どうせって?」
私が言うと
「違うのかよ?」
「・・・違わない。」
その瞬間、吹き出した美優が
「つまり、今日も五十歩百歩ってこと。それより早く二人とも手伝ってよ。」
「ヘイ、かしこまり〜。」
と言って、掃除用具入れからモップを取り出したのは、やはり同期の野村隼人。
私達3人は、こうして手分けしてオフィスの清掃をして、先輩達が出勤して来るのを待ち受けるのが、毎日の慣例となっている。
もっとも真面目な美優はいつも約束の時間通りだけど、朝が苦手な私とノムは遅れて来ては、お互いの寝坊をディスり合ってる。
今年の我が社の新入社員は、私達3人だけ。事前研修で知り合って、あっと言う間に仲良くなって、まるで昔からの友達のように、ワイワイおしゃべりしながら、今朝も掃除をしていると、ガチャリと別室に通じる扉が開いた。
私は元気よく、家を出た・・・って言うと、なんとなく聞こえはいいけど、要は寝坊しちゃって、慌てて飛び出したっていうこと。
満員電車に揺られること、1時間余り。私が必死になって、オフィスに駆け込むと
「おはよう。」
と声を掛かる。同期の進藤美優だ。
「まだみなさん、来てない?」
肩で息をしながら聞くと
「平賀さん以外は。」
「えっ、今日も負け・・・?」
私がガックリと肩を落とすと
「勝てるわけないよ、どうも昨日泊まりだったみたいだし。」
「そうなんだ。」
美優の答えに、私が頷いてると、またバタバタと足音がして来たと思うと、ドアがバタンと開く。
「おはよう!」
「遅い!」
飛び込んで来た男子に、美優の一喝が。
「ゴメン。でも、どうせ岩武も俺のちょっと前だろ?来たの」
「なに、どうせって?」
私が言うと
「違うのかよ?」
「・・・違わない。」
その瞬間、吹き出した美優が
「つまり、今日も五十歩百歩ってこと。それより早く二人とも手伝ってよ。」
「ヘイ、かしこまり〜。」
と言って、掃除用具入れからモップを取り出したのは、やはり同期の野村隼人。
私達3人は、こうして手分けしてオフィスの清掃をして、先輩達が出勤して来るのを待ち受けるのが、毎日の慣例となっている。
もっとも真面目な美優はいつも約束の時間通りだけど、朝が苦手な私とノムは遅れて来ては、お互いの寝坊をディスり合ってる。
今年の我が社の新入社員は、私達3人だけ。事前研修で知り合って、あっと言う間に仲良くなって、まるで昔からの友達のように、ワイワイおしゃべりしながら、今朝も掃除をしていると、ガチャリと別室に通じる扉が開いた。