愛を贈りたいから〜これからもずっと〜
⑧
入社してから、あっと言う間に、ひと月が過ぎようとしている。GWはもう目の前。
この日も私達新入社員は定時上がり。
「ま、GW明けからは、こういうわけにはなかなかいかなくなるから、今のうちにアフター5は羽伸ばしとけ。」
そんなことを言って、笑う先輩達。みなさん、本当に気さくで優しくて、仕事も嫌な顔をすることなく、懇切丁寧に指導してくれる。
私達は、つくづくいい会社に就職したね、なんて3人で話してる。
「どうする、ちょっと呑んで行かない?」
と誘う私に
「もちろん。」
と二つ返事の美優とノム。私達は、もうすっかり行きつけになった、会社近くの居酒屋へ入る。
注文も終わり、ビールで乾杯した私達は、まずは今日の出来事を話し合う。狭いオフィス、少人数の会社だけど、私達は担当が違うから、お互いに今日、どんなことがあったかは当然、全部はわからない。
そんな話題をひとしきりしたあと
「そう言えば、あれから彼氏さん、登板ないね。」
と美優。私達は既にお互いの恋愛事情も打ち明け済み。私の彼氏がルーキーのプロ野球選手で幼なじみであることも話した。
野球に全く興味のなかった美優は、それを聞いてから、聡志の成績やニュースはチェックするようになったと笑う。
「うん。月末の神奈川遠征のメンバーにも選ばれなかったって、連絡あった。」
「そりゃ、残念だったな。」
「まぁね。でもプロは結果の世界だから。」
「キャッチャーとしての出場もないの?」
「うん、今のところは。」
ノムも野球はあまり見ないそうだけど、彼は聡志と同じTK大の出身で、何回か駆り出されて、野球部の応援にも行ったそう。じゃ、スタンドで会ってたかもしれないね、なんて話したことがある。
ちなみに聡志とは学部も違い、全く面識ないとのこと。
「じゃ、GWは由夏の方が仙台に行くの?」
「うん、そうしないと、いつ会えるかわかんないからね。」
美優の問いに、私は答えた。
この日も私達新入社員は定時上がり。
「ま、GW明けからは、こういうわけにはなかなかいかなくなるから、今のうちにアフター5は羽伸ばしとけ。」
そんなことを言って、笑う先輩達。みなさん、本当に気さくで優しくて、仕事も嫌な顔をすることなく、懇切丁寧に指導してくれる。
私達は、つくづくいい会社に就職したね、なんて3人で話してる。
「どうする、ちょっと呑んで行かない?」
と誘う私に
「もちろん。」
と二つ返事の美優とノム。私達は、もうすっかり行きつけになった、会社近くの居酒屋へ入る。
注文も終わり、ビールで乾杯した私達は、まずは今日の出来事を話し合う。狭いオフィス、少人数の会社だけど、私達は担当が違うから、お互いに今日、どんなことがあったかは当然、全部はわからない。
そんな話題をひとしきりしたあと
「そう言えば、あれから彼氏さん、登板ないね。」
と美優。私達は既にお互いの恋愛事情も打ち明け済み。私の彼氏がルーキーのプロ野球選手で幼なじみであることも話した。
野球に全く興味のなかった美優は、それを聞いてから、聡志の成績やニュースはチェックするようになったと笑う。
「うん。月末の神奈川遠征のメンバーにも選ばれなかったって、連絡あった。」
「そりゃ、残念だったな。」
「まぁね。でもプロは結果の世界だから。」
「キャッチャーとしての出場もないの?」
「うん、今のところは。」
ノムも野球はあまり見ないそうだけど、彼は聡志と同じTK大の出身で、何回か駆り出されて、野球部の応援にも行ったそう。じゃ、スタンドで会ってたかもしれないね、なんて話したことがある。
ちなみに聡志とは学部も違い、全く面識ないとのこと。
「じゃ、GWは由夏の方が仙台に行くの?」
「うん、そうしないと、いつ会えるかわかんないからね。」
美優の問いに、私は答えた。