愛を贈りたいから〜これからもずっと〜
新監督が姿を現したのは、試合が3回まで終わった時だった。
4回のマウンドに上がって、ピッチング練習をしていると、正面の記者席に見覚えのある顔のオッサンが、何人かの球団関係者を引き連れ、どっかと腰を下ろした。
(来たか!)
俺のテンションはいよいよ上がる。とにかく今日の俺は、プロ入り後、最高潮のピッチング。とにかく3回まで、相手に一本のヒットも許さず、打者9人から6個の三振を奪っている。
「聡志、リキまずに行け!」
ベンチから小谷さんの声が飛んで来るが、そんな余計なお節介は御無用と言わんばかりに、今の俺はアドレナリンが出まくっている。
結局、俺は5回まで投げて、相手をパーフェクト、1人のランナーも出さずに終了。
最後のバッターも抑え、マウンドを降りた時、思わず新監督の方に、ニヤリと笑いかけてしまうほどのふてぶてしい態度を取ってしまった。
「ナイスピッチング、よう投げた。」
ベンチでは、小谷さんが初めて見るような満面の笑みで迎えてくれ、他の選手からも握手責め。
(由夏、やったぜ!)
俺は心地よい疲れと共に、ベンチに腰を下ろした。
一旦ベンチ裏に下がって、アンダーシャツを替え、ベンチに戻って、ピッチャーにとっては命である右肩右肘のケアの為のアイシングをしながら、その後の試合進行を見守っていると
「塚原、新監督がお呼びだぞ。」
とマネージャー(プロ野球チームにもマネージャーはいる。高校野球のように女子マネなんてことはなく、たいていは親会社からの出向か、選手上がりのオッサンであり、仕事の内容もだいぶ違う)から声が掛かった。
「えっ?」
これには、さすがに俺も驚き、思わず小谷さんの顔を見ると、はよ行って来いと言うように顎をしゃくる。
本当なら担当コーチである小谷さんも同伴してくれるのが普通なんだろうが、試合進行中の今は、監督代行だからベンチを離れられないということなんだろう。
仕方なく俺はマネージャーのあとに付いて、ベンチを出た。
4回のマウンドに上がって、ピッチング練習をしていると、正面の記者席に見覚えのある顔のオッサンが、何人かの球団関係者を引き連れ、どっかと腰を下ろした。
(来たか!)
俺のテンションはいよいよ上がる。とにかく今日の俺は、プロ入り後、最高潮のピッチング。とにかく3回まで、相手に一本のヒットも許さず、打者9人から6個の三振を奪っている。
「聡志、リキまずに行け!」
ベンチから小谷さんの声が飛んで来るが、そんな余計なお節介は御無用と言わんばかりに、今の俺はアドレナリンが出まくっている。
結局、俺は5回まで投げて、相手をパーフェクト、1人のランナーも出さずに終了。
最後のバッターも抑え、マウンドを降りた時、思わず新監督の方に、ニヤリと笑いかけてしまうほどのふてぶてしい態度を取ってしまった。
「ナイスピッチング、よう投げた。」
ベンチでは、小谷さんが初めて見るような満面の笑みで迎えてくれ、他の選手からも握手責め。
(由夏、やったぜ!)
俺は心地よい疲れと共に、ベンチに腰を下ろした。
一旦ベンチ裏に下がって、アンダーシャツを替え、ベンチに戻って、ピッチャーにとっては命である右肩右肘のケアの為のアイシングをしながら、その後の試合進行を見守っていると
「塚原、新監督がお呼びだぞ。」
とマネージャー(プロ野球チームにもマネージャーはいる。高校野球のように女子マネなんてことはなく、たいていは親会社からの出向か、選手上がりのオッサンであり、仕事の内容もだいぶ違う)から声が掛かった。
「えっ?」
これには、さすがに俺も驚き、思わず小谷さんの顔を見ると、はよ行って来いと言うように顎をしゃくる。
本当なら担当コーチである小谷さんも同伴してくれるのが普通なんだろうが、試合進行中の今は、監督代行だからベンチを離れられないということなんだろう。
仕方なく俺はマネージャーのあとに付いて、ベンチを出た。