愛を贈りたいから〜これからもずっと〜
「由夏。」
平賀さんの話が終わって、デスクに戻った私に陽菜さんが声を掛ける。
「はい。」
「明日の午後さ、悪いんだけど、展示会の現地打ち合わせ、行ってくれない?」
「はい、もともとご一緒する予定ですよね?」
「ううん、そうじゃなくて、あんた1人で行って欲しいの。」
「えっ?」
陽菜さんの意外な言葉に驚く。
「明日、急遽春物の縫製打ち合わせが入っちゃって。そっちはまだ由夏に任せるわけにはいかないから。」
「でも会場打ち合わせだって・・・。」
「明日は初回のディスプレイ打ち合わせだから。案は作っとくから。」
「陽菜さん・・・。」
「大丈夫、明日で全部決まるわけじゃないし。夏から一緒にやって来たんだから、私の考えもわかってるんだから。あとはあんたの感性に任せるよ。よろしくね。」
そう言って、ニコリと微笑む陽菜さん。その暖かい笑顔に釣込まれるように、私は
「はい、わかりました。」
と答えていた。
そして、その夜。私は久しぶりに同期2人と呑みに行った。正社員登用されてからは、帰る時間もバラバラになり、3人でというのは、久しぶりだった。
「由夏、凄いね。明日、1人で打ち合わせでしょ?」
と切り出したのは美優。
「まぁ、でもさっき資料渡されたけど、陽菜さんの準備は万端。私は代理人、メッセンジャーガールだよ。」
「それにしたってさ、ある程度の判断は任されてるんでしょ?さすがに平賀所長代理期待の星は違うよ。」
「何言ってるの?そう言う美優だって、石川さんが、もう明日から私が有休消化に入っても大丈夫だって言ってたよ。」
「とんでもない。梨花さんが居てくれるから、なんとかなってるんだよ。あと3ヶ月弱で梨花さんの穴を埋められるようにならなきゃならないなんて、プレッシャー以外の何物でもないよ。」
「石川さん、確か海外に行っちゃうんだよな?」
「そう。商社マンである未来の旦那さんがアメリカ駐在になって、もう赴任済。本当は梨花さんも一緒に行くつもりだったんだけど、平賀さんが頭を下げて、なんとか年内いっぱい残ってもらったんだよ。年明けすぐに式を挙げて、そのままアメリカだから、本当にもう梨花さんには頼れなくなっちゃう、不安だよ。」
ノムの言葉に答える美優は、本当に不安そうだった。
平賀さんの話が終わって、デスクに戻った私に陽菜さんが声を掛ける。
「はい。」
「明日の午後さ、悪いんだけど、展示会の現地打ち合わせ、行ってくれない?」
「はい、もともとご一緒する予定ですよね?」
「ううん、そうじゃなくて、あんた1人で行って欲しいの。」
「えっ?」
陽菜さんの意外な言葉に驚く。
「明日、急遽春物の縫製打ち合わせが入っちゃって。そっちはまだ由夏に任せるわけにはいかないから。」
「でも会場打ち合わせだって・・・。」
「明日は初回のディスプレイ打ち合わせだから。案は作っとくから。」
「陽菜さん・・・。」
「大丈夫、明日で全部決まるわけじゃないし。夏から一緒にやって来たんだから、私の考えもわかってるんだから。あとはあんたの感性に任せるよ。よろしくね。」
そう言って、ニコリと微笑む陽菜さん。その暖かい笑顔に釣込まれるように、私は
「はい、わかりました。」
と答えていた。
そして、その夜。私は久しぶりに同期2人と呑みに行った。正社員登用されてからは、帰る時間もバラバラになり、3人でというのは、久しぶりだった。
「由夏、凄いね。明日、1人で打ち合わせでしょ?」
と切り出したのは美優。
「まぁ、でもさっき資料渡されたけど、陽菜さんの準備は万端。私は代理人、メッセンジャーガールだよ。」
「それにしたってさ、ある程度の判断は任されてるんでしょ?さすがに平賀所長代理期待の星は違うよ。」
「何言ってるの?そう言う美優だって、石川さんが、もう明日から私が有休消化に入っても大丈夫だって言ってたよ。」
「とんでもない。梨花さんが居てくれるから、なんとかなってるんだよ。あと3ヶ月弱で梨花さんの穴を埋められるようにならなきゃならないなんて、プレッシャー以外の何物でもないよ。」
「石川さん、確か海外に行っちゃうんだよな?」
「そう。商社マンである未来の旦那さんがアメリカ駐在になって、もう赴任済。本当は梨花さんも一緒に行くつもりだったんだけど、平賀さんが頭を下げて、なんとか年内いっぱい残ってもらったんだよ。年明けすぐに式を挙げて、そのままアメリカだから、本当にもう梨花さんには頼れなくなっちゃう、不安だよ。」
ノムの言葉に答える美優は、本当に不安そうだった。