10日間の儚い夢
「歩、それじゃあ私帰るね!」
「おう、気を付けろよ。お前可愛いんだから」
まーた、歩は意地悪いこと言う。
「はいはーい」
私は歩いた。家までそこまで遠くないけど。歩の送るよって言葉断らなければよかった。寒いし、怖いし。ストーカーとか居ないよね?え、居ないよね?私はそんなことを考えながら家へ帰った。
「只今〜」
「おかえり、日向」
お兄ちゃんが笑顔で出迎えてくれた相変わらず愛想のいい自慢のお兄ちゃんだ。
「おかえりなさい。日向」
そして誰よりも美しいと思えてしまうお母さん。優しくて料理も上手。
「日向、今日はどうだったんだ?」
「何が?」
「歩君の誕生日よ」
あぁ、なんで?お父さんとお母さん知ってるの?なんだか不思議。
私はご飯を食べて、お風呂に入ってゆっくりと暖かい布団に入った。
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