小さな小さな恋物語
「直也はいいよって言ってくれたんだけど…あまりのもあっさりすぎて、なんか信用できないって言うか…。直也の本当の好きな人を知りたいのっ。教えてくれたらレモンティーおごるからさ。よろしくね。」

そういい、立ち去っていった、彩。

うちはうっすらきずいてたもん。

直也は彩の事がすきじゃないってことぐらい…

直也は瑠璃のことが好きって知ってるもん。

でも…

あの場所で、直也は瑠璃が好きなんだよっていってあげればよかった?

でも、あんな輝くような…恋する目は傷つけられない…

龍だって、輝くような恋をしてたもん。

そんな人を傷つけるような事は、

うちにはできない。
あの…光を失ったような目。

もう見たくないよ…

そうだ…龍…

大丈夫かな…

きっと、うちのことが大嫌いになったんだろうな…

世界中に誰よりも…

うちの事が…

嫌いなんだろうな…

なぜかうちの目は水で濡れていた。

悲しくもない。

寂しくもない。

なのに…

どうしてこんなに涙が出るの?


どうしてこんなに胸が痛いの…?

龍…。ごめん。


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