小さな小さな恋物語
「ぁ・・・こんにちは。」
龍はペコっと頭を下げた。
「まだ皆来てないから。中で待ってて。」
「あっ…はい。ありがとうございます。」
ってなんで敬語?
まっ。いいか。
「ごめんね。れい達がパーティやってるの。うるさいけど、ここで待ってて。」
「あっ。はい。 スイマセンが…」
「何?」
「えっとですね…春花はどこでしょうか?」
は?
うちが春花なんですけど…
「えっ…春花だよ。うち。」
なんで?
すきな人の顔も忘れたの?
それ…ひどくない?
「えっえええっ!貴方 春花!?」
「何い? うちの顔も忘れたの?さいてーっ!」
「えっ?だって…春花は髪短いじゃん。一日でそんなにのびるわけ?
」
もっもっもしかして…
このカツラが原因!?
うちはカツラを取った。
そうすると、龍は驚いて、
「うお!中から春花が出てきた!」
「別人に見える?」
「うん!めちゃ可愛かったよ。15ぐらいに見えた。髪の毛が長い春花も可愛いんだなっ」
ニコニコしてしゃべる龍。
うちはそんな龍が大好き。
ピンポーン。
今日 チャイムが鳴ったのは7回目。
「誰かな?」
「そうだっ!龍がこのカツラがぶって。」
「おおっ!楽しそうだな!」
龍がカツラをかぶって出た。