小さな小さな恋物語
『龍』
俺は、最悪だよ・・・

でも…

杏があの時言った。

「ウチと付き合わないと、春花と龍が付き合ってる事。言いふらすから。」

俺は別にいいんだよ。

バレテもいいんだよ。

「俺は別にいいけどー」

そう言い返したよ。

杏は、

「春花は・・・悲しむんじゃない?」

そうだ・・・

春花が・・・

悲しむ。

それはヤダ。

「これでも、ダメって言うなら精神的にイジメでもしてあげようか?」

コイツ・・・

なに、考えてんだよ・・・

春花が・・・

「わかった。でも、春花にはなにもすんなよ。」

杏は鼻で笑い、

「じゃぁ、春花の前で手…繋いでよ。」

「はぁ!?それは無理だよ。」

「じゃあ…イジメしちゃおうかな~♪」

コイツ・・・ずるい。

「わかった。」

俺は春花の前で、手をつないださ。

春花は走ってどっか行ったけど・・・

泣いてるのかな・・・?
< 50 / 55 >

この作品をシェア

pagetop