ただ俺たちは恋をした。

居残り

場所 ─ 教室


本日もバカみたいに居残り中。


夏目はシャーペンをくるくると
回しながら紙とにらめっこ状態。


俺はそんな夏目をよそに
ぼんやりと外をながめていた。


『だんだんと沈みゆく
オレンジ色した夕陽・・・・・・


なーんて思ってるんじゃ
ないだろーな!?』


夏目はそういいながら俺に消しゴムを投げ当てた。


「思ってねーよ。
俺そんな青春小僧じゃねーもん」


俺も仕返しにと消しゴムを投げようとした。


その時、


『俺、野球してぇ』


「は?」





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