ただ俺たちは恋をした。

ラーメン

場所 ─ とあるラーメン屋
時間 ─ 午後5時半


『はい、おまちどおさま
トンコツラーメンに塩ラーメンね』


大将と呼ばれているであろう
店長がラーメンを運んできた。


旨そうな匂いに腹が鳴る。


『お前のトンコツちょっとくれよ』


夏目は横から俺のトンコツラーメンを
つついてきた。


「やだ。
夏目は塩ラーメンがあるだろ」


俺は威嚇するように横目で見た。


夏目はチェッと悔しそうな顔をしたが
俺は無視して
ラーメンにこしょうを振りかける。


『俺もこしょうかけるっ。
そしたら【塩こしょうラーメン】
なんちゃって?』


俺はこしょうを振りかける手が止まった。


夏目も俺を見ながら固まっている。



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