アタシの物語。

中学のいつの日だかアタシは入院することになった

原因は足の骨折

あっちゃんは病院にお見舞いに来てくれて

ケーキを持ってきてくれた

あっちゃんは相変わらずタンクトップ

ガタイがいいから焦げた肌にはよく似合う

そんなあっちゃんと話していて笑った顔を携帯で写真に撮って笑ってた

たまに見ると泣きそうになる

無邪気に笑うあっちゃんの顔

もう見ることが出来ないのかな

そんなことを考えるだけで涙がでる

アタシもいつかあっちゃんみたいに笑えるかな

いつか仮面をはずして素直に笑えるかな

もう自分に嘘をつくのは疲れたよ

あっちゃんがいた頃は仮面をしなくて良かったのに

あっちゃんがあの女の人と一緒になることを選んでから仮面がついたよ

義理の妹とあっちゃんとアタシで撮った写真が懐かしい

あの写真も思い出のひとつ

あの時のあっちゃんの笑顔も今思うと大好きな笑顔だったな...

今だからこそ思う...

あの時もっと笑顔を見ておけばよかったな
あの時もっと遊んでいたらよかったな
そうしたらもっと思い出が増えていて
涙が笑顔になっていたんじゃないかって


いくらあの時を思っても過去には戻れない

ダイヤモンドの形をしたガラスも思い出の写真もすごく大事なもの

今だから大事なもの

あっちゃん...あなたにとって大事なものは存在しましたか。
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