世界No.1の総長と一輪の花 ホワイトデー特別編
ホワイトデー




詩優side




3月14日、今日は土曜日。
いつもならゆっくり寝て、二度寝なんて当たり前。だけど、今日は一度目が覚めたらすぐに起き上がって出かける準備。



そんな俺を不思議に思ったのか、花莉は




「詩優?どこか行くの?」




気のせいか……何だか少し寂しそうな表情でそう聞いてきた。




「あー…うん。ちょっと、な」




そう返事をすれば、目の前の彼女は俯いて……。
寂しそうな表情は気のせいではない、と確信に変わった。




だから…




「…ショッピングモール行くんだけど、一緒に行くか?」




なんて聞いてしまった。
すると、花莉はすぐに顔を上げて。ぱああっと瞳を輝かせる。




ほんと、花莉はわかりやすい。




「行きたい…っ!!」




そう元気よく答えた彼女の頭を優しく撫でて




「10時にここ集合な」


「うん!!」




リビングで別れた。



< 1 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop