メーティスの瞳
「この事件はやはりーーー……」
「ええ。間違いなくーーー……」
「ーーー今回も、何の手がかりもーーー……」
「それじゃあーーー……」
あまりよく聞き取れなかった。しかし、玲奈がこの事件に対し特別な何かを抱いていると透は確信する。そして、リビングをぐるりと見回した。
「う〜ん……。何もないか……」
フィンランドで撮ったのであろう写真がたくさん置かれていること以外、リビングに怪しいものなどはない。
透は、諦めて村田刑事が戻ってくるのを待った。
洋一の妹の死について警察は必死で調べているが、何の進展もないらしい。洋一が疲れ切ったように掠れた声で言った。
「何で……。一緒に旅行にも行ったのに……」
洋一が食事もまともに取っていないと、そのやつれた体で透は一瞬でわかった。目の下には隈があり、洋一は目から涙をこぼす。
「ごめん。でも、誰かに話を聞いてほしくて……」
「いいんだよ。突然あんなことになったんだ。俺にできることなら何でもする」
「ええ。間違いなくーーー……」
「ーーー今回も、何の手がかりもーーー……」
「それじゃあーーー……」
あまりよく聞き取れなかった。しかし、玲奈がこの事件に対し特別な何かを抱いていると透は確信する。そして、リビングをぐるりと見回した。
「う〜ん……。何もないか……」
フィンランドで撮ったのであろう写真がたくさん置かれていること以外、リビングに怪しいものなどはない。
透は、諦めて村田刑事が戻ってくるのを待った。
洋一の妹の死について警察は必死で調べているが、何の進展もないらしい。洋一が疲れ切ったように掠れた声で言った。
「何で……。一緒に旅行にも行ったのに……」
洋一が食事もまともに取っていないと、そのやつれた体で透は一瞬でわかった。目の下には隈があり、洋一は目から涙をこぼす。
「ごめん。でも、誰かに話を聞いてほしくて……」
「いいんだよ。突然あんなことになったんだ。俺にできることなら何でもする」