奇跡の様に産まれた私
両親達が出て行った後

「小雪さん 何か質問があれば聞いて」

物腰の柔らかい心地いい声で言ってきた

「宗さんは、こんなまだ高校生の私と
どうしてお見合いをしたんですか⁇
もっとふさわしい人がいると思いますけど」

この人絶対にモテる

恋人もいそうだもんね

そんな人がこんな高校生とお見合いって



どうしてお見合いしたか⁇

それは一番手っ取り早く小雪を自分の

目の届く場所におきたかったなんて

口が裂けても言えない




「なんでだろうね」

質問していいって言ったから聞いたのに…

なんでだろうねって

それ答え⁇

そうか高宮先生に言われて

断れなかったんだ

「小雪さんはお父さんから聞いてる⁇」

「えっ!何をですか⁇」

「僕達、今日籍を入れるんだ」

「はい⁇」

今なんとおっしゃいました⁇

「ここにサインして」

「へっ⁇」

変な声が出た

出された物は婚姻届

それもお父さんのサインもある

空白と言えば私の所だけ

今日お見合いして結婚⁇

「ここに書いて」

とペンを渡された

私いいの⁇サインして⁇

とりあえず書いてしまった




小雪は驚いている

そうだろう…お見合いも驚いていたのに

結婚となると…

でもそうしないと自分の側に置けないから

強引なのは百も承知だ

まだ驚くのは早いぞ小雪…と思ってから




「それと今日から夫婦だから
一緒に住むから」

この方は何をさっきからおっしゃって

おられるのか理解不能なんですけど…

今日お見合いをして

婚姻届を書かされて

今日から一緒に住む⁇

「聞いてません」

「じゃあお父さんかお母さんに確認して
みてごらん⁇」


小雪ちょっと冷静になろう うん!

ケータイを出し

お母さんに確認した

お母さんは

「ごめんね
そう言う事だから
宗さんの言う事を聞くのよ
荷物は送っておいたから」

と言って切られた

「宗さんの言う通りでした」

「と言うわけで行こうか」

と手を繋がれ部屋を出た

私どこに行くの〜









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