この愛にタイトルなんていらない〜卒業、君への想いにサヨナラを〜

愛を知った日〜あなたの幸せが、私の幸せ〜

三年生になり、私たちの周りでは進路の話が多く飛び交うようになりました。もちろん私も、友達の莉亜ちゃんと進路の話をすることも多かったです。

莉亜ちゃんとは三年間クラスも同じで、私がピンチの時には必ず助けてくれました。私の痛みを察して、保健室に連れて行ってくれたり、とても優しい人です。三年生になる頃には、私は莉亜ちゃんのことを「親友」と思って過ごしていました。

莉亜ちゃんと少しでも話せるだけで、家族と喧嘩をしてしまっても、悲しい出来事があっても、それを忘れて笑うことができるのです。

優しくて、友達が多くて、馴染みやすくて、頑張り屋で、いいところを上げ出したらキリがない莉亜ちゃんの存在は、私にとって必要不可欠なものでした。

そんなある日から、私は莉亜ちゃんに特別な感情を抱くようになりました。それは、恋のときめきです。

「えっ？何でだろう……」

同じ女の子なのに、どうして？私は不思議でしたが、嫌ではありませんでした。しかし同時に不安にもなったのです。