この愛にタイトルなんていらない〜卒業、君への想いにサヨナラを〜
莉亜ちゃんは驚いていたものの、受け入れてくれました。そのことが泣きそうになるほど嬉しく、ますます莉亜ちゃんを好きになっていくのです。そして、その想いはいつもの恋とは違うものに変わっていきました。

莉亜ちゃんの多くの人に隠している秘密を知った時、莉亜ちゃんの涙を見た時、莉亜ちゃんが誰かと笑い合っている時、莉亜ちゃんの横顔を見た時、この気持ちが「愛」というものだと初めて知りました。

恋をしている時は、自分のことだけしか見ることができませんでした。甘い妄想に溺れて、苦い現実を突きつけられてその想いを簡単に冷やしてしまいます。しかし、莉亜ちゃんへの感情は何があっても変わることはありませんでした。

莉亜ちゃんが名古屋の保育の学校に進学することが決まった時、自分のことのように嬉しかったです。莉亜ちゃんに起きたささやかな幸せな出来事を聞くだけで自分も幸せになって、莉亜ちゃんの幸せが私の幸せになっていくのです。
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