この愛にタイトルなんていらない〜卒業、君への想いにサヨナラを〜
私は恋に憧れていたものの、男子という存在にあまりいい印象を持っていませんでした。私にとって男子は私に悪口を言ったり、嫌がらせをしてくる存在だったからです。

しかし、その子は違いました。私に優しくしてくれて、私のできないことをサポートしてくれました。その度に、胸がギュッと漫画でしか知らなかった音を立てたのです。

「これが、恋なんだ……!」

初めて人を好きになったことに、私はとても舞い上がりました。そしてすぐに友達に「××くんが好き!!」と言って回りました。友達は「えっ!?アイツを!?」と言う子もいたのですが、私は両想いになった時のことを想像して頰を緩ませていたのです。

恋が叶うおまじないをしてみたり、前より話しかけてみたり、修学旅行の時にお菓子を渡してみたりしました。少しでも話すことができただけで、とても嬉しかったです。このまま付き合えるようになったらいいなと思っていました。

しかし、時間が経つにつれて、私の初恋は叶わないと思い始めました。彼を見ていたらわかってしまったのです。
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