転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
フロレンツィアは召喚したばかりのルビーを抱き上げ、頬ずりしている。

「ああ、なんてすばらしい毛並みなのでしょう……!」

触らせてくれと言おうとした瞬間、モフタロウが私の前にやってきて鋭い視線を向けていた。カーバンクルよりも、自分のほうが毛並みに自信があると言いたいのかもしれない。ヤキモチを焼かれては困るので、モフタロウをモフモフしておく。

そうこうしているうちに、ローデンヴァルト先生が戻ってきた。

「今日一日だけ、滞在が許可された」

体験学習という名目らしい。そんなものがあるとは、知らなかった。何はともあれ、お咎めなしだということで、一安心である。
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