転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
最後に、私に発表するようローデンヴァルト先生が急かしてくる。

“魔法薬学科”であることを活かした出し物と言われても、難しい。ポーション作り体験とか面白そうだけれど、どれだけの人が興味を持つのか……。

「うーん」

迷った結果、なんとかひとつだけアイデアをひねり出した。

「魔法薬箱の販売とか、どうだろう?」

ただ売っても、誰も興味を持たないことはわかりきっている。重要なのは、ひと目で興味を持ってもらうことだ。

「魔法薬箱の販売か……。今まで習ったことを活かせる、いい出し物かもしれない。しかし、魔法薬が受け入れられない時代に、どれだけの人が買おうと思うのか」

「だよね」
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