転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
ローデンヴァルト先生が戻ってきたあと、私達はヴォルフガング殿下の異変について報告した。

「そういえば、闇魔法使いについて学校側はなんと言っていたの?」

「学校側には、報告していない」

「どうして?」

問いかけると、ローデンヴァルト先生は目つきを鋭くする。この表情は事情を説明したくなく、かつ隠しごとをしているときに見せるものだ。

「ローデンヴァルト先生が説明したくないのであれば、私達三人で調査に行くけれど」

「それだけは、止めてくれ」

まだ、ローデンヴァルト先生は事情を話すことについて躊躇っているように見える。私達を巻き込みたくないからだろう。けれど知らなかったら、逆に危険な目に遭うかもしれない。

「ローデンヴァルト先生、情報が私達を守ることに繋がる場合もあるの。だから、教えて。絶対に、無謀な行動はしないから」

必死になって訴えると、ローデンヴァルト先生は、重たく頷いた。
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