転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
単純なもので、おいしい朝食を食べたら気分も明るくなった。足取り軽く、登校する。
しかし、学校に到着した途端、いつもと異なる雰囲気に違和感を覚えた。
生徒達はざわめいている。平民出身のニコラが、第三学年に飛び級で入学してきたからだ。去年から平民の生徒を受け入れることはあったが、いきなり第三学年に入るというのは、前代未聞である。
貴族令嬢ならばありえない短い髪に、愛らしい容貌を持つニコラは、注目の的だった。金髪碧眼のイケメン王太子、ヴォルフガングもニコラをじっと見つめている。わずかに、彼の頬が赤くなっているようにも見えた。どうやら、ヴォルフガング殿下の一目惚れだったようだ。
そんな婚約者の様子に、悪役令嬢フロレンツィアは気付いている。あまりにも早い、女の戦いの気配であった。
まあでも、私には関係ない。彼らが選んだのは、魔法学校の花形である“魔法騎士科”。一方で、私が選んだのは“魔法薬学科”である。
私が知らないところで、勝手にバチバチ火花を散らしてほしい。私は彼らと一切関わらずに、エリート街道を驀進したい。そして、ゆくゆくは国家魔法薬師になって、従順で優秀な婿を探すのだ。
新しい夢を前に、心が弾む。
しかし、学校に到着した途端、いつもと異なる雰囲気に違和感を覚えた。
生徒達はざわめいている。平民出身のニコラが、第三学年に飛び級で入学してきたからだ。去年から平民の生徒を受け入れることはあったが、いきなり第三学年に入るというのは、前代未聞である。
貴族令嬢ならばありえない短い髪に、愛らしい容貌を持つニコラは、注目の的だった。金髪碧眼のイケメン王太子、ヴォルフガングもニコラをじっと見つめている。わずかに、彼の頬が赤くなっているようにも見えた。どうやら、ヴォルフガング殿下の一目惚れだったようだ。
そんな婚約者の様子に、悪役令嬢フロレンツィアは気付いている。あまりにも早い、女の戦いの気配であった。
まあでも、私には関係ない。彼らが選んだのは、魔法学校の花形である“魔法騎士科”。一方で、私が選んだのは“魔法薬学科”である。
私が知らないところで、勝手にバチバチ火花を散らしてほしい。私は彼らと一切関わらずに、エリート街道を驀進したい。そして、ゆくゆくは国家魔法薬師になって、従順で優秀な婿を探すのだ。
新しい夢を前に、心が弾む。