転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
◇◇◇
翌日までモヤモヤが晴れなかったので、ローデンヴァルト先生に相談に行く。
放課後、時間を作ってくれた。
窓から夕日が差し込み、談話室があかね色に染まる。ローデンヴァルト先生は私達のテストの採点をしながら、話を聞いてくれるようだ。
「ローデンヴァルト先生、私、百点満点だったでしょう?」
「それを聞きにきたのではないだろう?」
「うん」
採点が見えないような位置に腰掛け、胸の内にあるモヤモヤを吐き出す。
「昨日、学園長に出会って、フロレンツィアのルビーを見て、とても驚いていたの」
「まあ、カーバンクルは絶滅したと言われている幻獣だからな。無理もないだろう」
以降、私が押し黙ったので、ローデンヴァルト先生は「早く話せ」という視線を向けていた。
息を大きく吸い込んで、はく。そして、そのあとの学園長の発言をそのまま伝えた。
「ルビーの額にある魔石を見て、学園長はおかしな言葉を口にしたの。これは、すばらしい“エーデルシュタイン”だ、って」
昨日、フロレンツィアから聞いた意味を説明する。
「たしかに、カーバンクルの額にある魔石は、秘宝石で間違いないだろう」
ローデンヴァルト先生も、学園長の発言に違和感を覚えていないようだ。きっと、“魔法学校のエーデルシュタイン”を知っている私だからこそ、得体の知れないモヤモヤを感じているのかもしれない。
翌日までモヤモヤが晴れなかったので、ローデンヴァルト先生に相談に行く。
放課後、時間を作ってくれた。
窓から夕日が差し込み、談話室があかね色に染まる。ローデンヴァルト先生は私達のテストの採点をしながら、話を聞いてくれるようだ。
「ローデンヴァルト先生、私、百点満点だったでしょう?」
「それを聞きにきたのではないだろう?」
「うん」
採点が見えないような位置に腰掛け、胸の内にあるモヤモヤを吐き出す。
「昨日、学園長に出会って、フロレンツィアのルビーを見て、とても驚いていたの」
「まあ、カーバンクルは絶滅したと言われている幻獣だからな。無理もないだろう」
以降、私が押し黙ったので、ローデンヴァルト先生は「早く話せ」という視線を向けていた。
息を大きく吸い込んで、はく。そして、そのあとの学園長の発言をそのまま伝えた。
「ルビーの額にある魔石を見て、学園長はおかしな言葉を口にしたの。これは、すばらしい“エーデルシュタイン”だ、って」
昨日、フロレンツィアから聞いた意味を説明する。
「たしかに、カーバンクルの額にある魔石は、秘宝石で間違いないだろう」
ローデンヴァルト先生も、学園長の発言に違和感を覚えていないようだ。きっと、“魔法学校のエーデルシュタイン”を知っている私だからこそ、得体の知れないモヤモヤを感じているのかもしれない。