転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
ツンと顔を逸らしながらも、感謝の気持ちを表している。かなり強気な「ありがとう」だ。こんな「ありがとう」なんて、見たことも聞いたこともない。面白くなって、笑ってしまう。
「何が、おかしくて?」
「いや、なんでもない」
「あなたは、確か、リリエンタール子爵家の令嬢グレーテ、ですわよね?」
名前を聞かれたら「名乗るような者ではありません」と言って立ち去ろうと思っていたが、すでに名前は把握されていたようだ。
きっと、同じ学年の生徒くらいは、暗記しているのだろう。王妃となったら、多くの者達の顔と名前を把握しなければならないのだ。同学年の生徒くらいの人数であれば、朝飯前なのかもしれない。
「わたくしの名は、ごぞんじ?」
「ヘルフェリヒ公爵家の、フロレンツィア様」
「ええ、そうですわ」
私の回復魔法ですっかり腹痛が治まったのか、顔色に赤みが戻ってくる。もう、大丈夫だろう。
「何が、おかしくて?」
「いや、なんでもない」
「あなたは、確か、リリエンタール子爵家の令嬢グレーテ、ですわよね?」
名前を聞かれたら「名乗るような者ではありません」と言って立ち去ろうと思っていたが、すでに名前は把握されていたようだ。
きっと、同じ学年の生徒くらいは、暗記しているのだろう。王妃となったら、多くの者達の顔と名前を把握しなければならないのだ。同学年の生徒くらいの人数であれば、朝飯前なのかもしれない。
「わたくしの名は、ごぞんじ?」
「ヘルフェリヒ公爵家の、フロレンツィア様」
「ええ、そうですわ」
私の回復魔法ですっかり腹痛が治まったのか、顔色に赤みが戻ってくる。もう、大丈夫だろう。