転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
仕上げ作業に移る。手をかざし、教えてもらった魔法を発動させた。
「――促せ、活性化(アクティベーション)!」
呪文が英語だぞ、という突っ込みはさておいて。魔法釜の上に蓋をするように魔法陣が浮かび上がり、ぐつぐつと煮立つような音が聞こえてきた。
魔法陣が消えたあと、ローデンヴァルト先生が魔法釜を覗き込む。
「成功したようだな」
柄が長いおたまみたいなもので、ポーションを掬い取る。独特な臭いは消え、緑色から美しい琥珀色となったポーションを見せてくれた。
「これは……!?」
鋭い目で完成したポーションを見つめている。私も同様に鋭い目を向けたが、なんのことだかサッパリわからない。
「ポーションに、付加魔法(エンチャント)効果が現れている」
魔法薬作りに、私の属性が共鳴した結果らしい。
「このポーションを飲むと、一定時間火魔法無効化、ポーションの回復量上昇、地面を歩いているときの気配遮断、風の結界が展開されるようだ」
「私、何もしていないけれど」
「作ったポーションに、先天属性が勝手に呼応しただけだからな」
魔法薬を作る呪文には、その辺の効果もあるのだという。難しい話で半分も理解できなかったが、つまり、運が良ければポーションにさまざまな効果のオマケが付く、ということなのだろう。
ちなみに、ローデンヴァルト先生の先天属性は水と氷で、作った分量の二倍の薬が作れる効果を毎回発揮しているらしい。
作成者によって効果が多岐に亘るとは、なかなか面白い。
付加効果てんこ盛りのポーションは、野外授業で使うこととなった。
「――促せ、活性化(アクティベーション)!」
呪文が英語だぞ、という突っ込みはさておいて。魔法釜の上に蓋をするように魔法陣が浮かび上がり、ぐつぐつと煮立つような音が聞こえてきた。
魔法陣が消えたあと、ローデンヴァルト先生が魔法釜を覗き込む。
「成功したようだな」
柄が長いおたまみたいなもので、ポーションを掬い取る。独特な臭いは消え、緑色から美しい琥珀色となったポーションを見せてくれた。
「これは……!?」
鋭い目で完成したポーションを見つめている。私も同様に鋭い目を向けたが、なんのことだかサッパリわからない。
「ポーションに、付加魔法(エンチャント)効果が現れている」
魔法薬作りに、私の属性が共鳴した結果らしい。
「このポーションを飲むと、一定時間火魔法無効化、ポーションの回復量上昇、地面を歩いているときの気配遮断、風の結界が展開されるようだ」
「私、何もしていないけれど」
「作ったポーションに、先天属性が勝手に呼応しただけだからな」
魔法薬を作る呪文には、その辺の効果もあるのだという。難しい話で半分も理解できなかったが、つまり、運が良ければポーションにさまざまな効果のオマケが付く、ということなのだろう。
ちなみに、ローデンヴァルト先生の先天属性は水と氷で、作った分量の二倍の薬が作れる効果を毎回発揮しているらしい。
作成者によって効果が多岐に亘るとは、なかなか面白い。
付加効果てんこ盛りのポーションは、野外授業で使うこととなった。