転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
◇◇◇
翌日、朝からとんでもない修羅場に遭遇してしまった。
校門に、ニコラとヴォルフガング殿下、それからフロレンツィアがいたのだ。
「ヴォルフガング様、あなた、ご自分の立場をお忘れになったのかしら!?」
「別に、彼女を舞踏会へ誘っただけだろう?」
「舞踏会に同行するのは、婚約者であるわたくしでしょう?」
「一回行くだけだ。別に、いいだろうが」
「よくありません!!」
フロレンツィアは顔を真っ赤にして激昂し、ヴォルフガング殿下は面倒くさそうに前髪をかき上げていた。間に挟まれたニコラは、青い顔をしてオロオロしている。
フロレンツィアの取り巻きはニコラを睨みつけ、ヴォルフガング殿下の護衛騎士やお付きは明後日の方向を向いていた。
フロレンツィアの怒りは、相当なもののように見える。目の焦点が合わないほど、激昂しているように見えた。
そんな彼女に、ヴォルフガング殿下が言ってはいけない一言を口にしてしまう。
「フロレンツィア、女の嫉妬はみっともないぞ」
「なっ!?」
フロレンツィアは嫉妬のあまり、苦言を呈したのではないだろう。社交場に招待されたときに、同行するパートナーは誰でもいいわけない。婚約しているならば、婚約者を同行させなければならないのだ。
それなのに、ヴォルフガング殿下はひと目で気に入ったニコラを、舞踏会に誘っている。王太子は礼儀知らずだと、態度で示すような行為となるのだ。それを、フロレンツィアは咎めたいのに、ニコラに嫉妬しているのだと取られてしまったようだ。
翌日、朝からとんでもない修羅場に遭遇してしまった。
校門に、ニコラとヴォルフガング殿下、それからフロレンツィアがいたのだ。
「ヴォルフガング様、あなた、ご自分の立場をお忘れになったのかしら!?」
「別に、彼女を舞踏会へ誘っただけだろう?」
「舞踏会に同行するのは、婚約者であるわたくしでしょう?」
「一回行くだけだ。別に、いいだろうが」
「よくありません!!」
フロレンツィアは顔を真っ赤にして激昂し、ヴォルフガング殿下は面倒くさそうに前髪をかき上げていた。間に挟まれたニコラは、青い顔をしてオロオロしている。
フロレンツィアの取り巻きはニコラを睨みつけ、ヴォルフガング殿下の護衛騎士やお付きは明後日の方向を向いていた。
フロレンツィアの怒りは、相当なもののように見える。目の焦点が合わないほど、激昂しているように見えた。
そんな彼女に、ヴォルフガング殿下が言ってはいけない一言を口にしてしまう。
「フロレンツィア、女の嫉妬はみっともないぞ」
「なっ!?」
フロレンツィアは嫉妬のあまり、苦言を呈したのではないだろう。社交場に招待されたときに、同行するパートナーは誰でもいいわけない。婚約しているならば、婚約者を同行させなければならないのだ。
それなのに、ヴォルフガング殿下はひと目で気に入ったニコラを、舞踏会に誘っている。王太子は礼儀知らずだと、態度で示すような行為となるのだ。それを、フロレンツィアは咎めたいのに、ニコラに嫉妬しているのだと取られてしまったようだ。