甘党の僕は今日も彼女に止められる
「だめって言ったじゃん」
しまった。
見つかってしまった。
「ごめん…」
あの日から、砂糖は3つまで!と言われているが、ちょっと、甘さが足りない。
彼女がお手洗いに行っている間、砂糖を追加してしまおう。
と手をのばしているのがバレてしまった。
「ほんとに、何でそんなに甘ったr…甘いのが好きなの?」
「なんでだろ……頭がスッキリするから?」
たしか、甘いのが好きになったキッカケは
中学生からだろうか…
テスト前日のことだった。
(…もはや当日と言ってもいいかもしれない)
朝日を迎えながら必死に勉強していたわけだが、
すごく眠たかった。
コーヒーを飲んでも眠たかった。
これでは、テストで頭が回らない…
どうしたらいいものか…
ふと目に映った大量の砂糖。
あぁ、そういえば町内の抽選会で当たったっけ…
徹夜とは恐ろしいもので、
容赦なく思考力が奪われてた。
そこからはもう想像通り…
「んー。何とか、減らせないかなぁ…」
彼女は僕の身体を心配して、頭を悩ませる。
その姿がすごく愛おしい。
「可愛いなぁ…」
「え?」
あ、心の声が漏れてしまった。