人生を1億円で売りました。

恭吾「それは、どんな夢ですか?」

結悠「もう、ずっと会っていない。
今、どんな姿なのかも分からない
父に会った時の夢を見るんです。」

正直な話、母に暴力を
奮う様になってからの父の顔を
私はあまり覚えていない。

小学生の頃に見た優しい表情の
父の事ばかりを覚えていて
憎んでいるのに、恨んでいるのに…
優しい笑顔しか思い出せなくて
いつの間にか胸の内側に閉じ込めていた。

だから、きっと、あの夢は
私の妄想とか想像で…
でも、その結末がいつも同じだから…
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