人生を1億円で売りました。

笹倉さんは私の涙をそっと拭い
温かい手で頭を撫でる。

恭吾「僕もですよ。今はまだ…
僕達は自分の事で精一杯です。
だから、一緒に強くなりましょう。
この家で沢山話して笑って泣いて
限られた時間を共に過ごし、そして
いつか…過去を吹き飛ばせる位
僕達、強くなりましょう。」

結悠「はい。」

…強くなりたい。

今までは漠然とそう思っていた。

いつか、そうなれたら。
そう思っていた。でも今は
早くなりたい。早く…早く…
笹倉さんと恋人に…なりたい。
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